「ちょ…シキ!?
どうやって宮殿に入るっていうのよ…」

「お前は馬鹿か?いや、馬鹿だったが。
俺達が騎士になれば良いだろ
腕は悪くねえんだ、姫様を護るぐらいなら簡単だろ」

…確かにシキ達が強いのは私が一番分かってるつもりだけど、そんな簡単に入り込める訳がない。

宮殿の前には門番みたいな人だって、もしかしたら怖い王様がいるかもしれないし…お姫様も実は我が儘で自分勝手すぎる人かもしれないし…。

「やってみる価値はありますね」

…こういう時に限ってルイは賛同するんだから。

何となく二人が一緒に居られる理由が分かったような気がする。

「確かにそれはいい案だけれど、ユイちゃんはどうするんだい?」

ほら、やっぱりユエが一番常識人だ。

でも、ユエの言う通り…いくら三人が騎士になれたとしても私はどうなるんだろう。

姫にでもなる訳じゃないし、逆に怪しまれるんじゃ…?