私達は今、フリュース国にいる。

あれからベルガの事は気になったものの追い掛ける手掛かりすらない私達は断念してフリュース国へと向かった。

そこはもう、私の想像してた通りの国で
気高い衣装を身に纏った綺麗な人達が行き交う街。

活気に溢れていた。

この世界に朝も昼も来ないというのに、常に夜だというのに、この国はそれすら忘れる程に綺麗で煌びやかだった。

「これから、どうするの?」

私の問い掛けにシキ達は皆顔を見合わせて考えていた。

何処に行くとしてもこれから先はベルガと言う人…ううん。

黒石に気を付けないといけなくなる。

次に会ったときは殺す、か…。
会いたくないけど会わなきゃいけない。

そんな気がする。

黒石のトップに値する女の人…
カナさんともいつか対面するかもしれない。

カナさん…?

あれ。
どこかで聞いたことある名前なのに…思い出せない。

私の気のせいなのかな…誰かと間違ってる?



でも…


一体誰と間違ってるっていうの…?



…頭が、痛い…。