君がいてくれたから





「あなたの顔綺麗ね…」


なんて私は知らないうちに声に発していた。


『え、え?お前何言ってんの?』

「私の名前はお前じゃない。佳奈よ。」

『おう、悪ぃ、佳奈。いきなり何言ってんの?』

「え、何の話?」

『え?笑』


私には何の話をしているのかさっぱりだった。


『だって佳奈、俺のこと顔綺麗って…』

「あら、声に出ていたのかしら。なら、ごめんなさいね。」


彼は顔を真っ赤にして私から目を背けた。


「照れているの?」

『照れてるわけねえじゃん』

「ふーん。なんだか嘘っぽい。」