神風の如く






「会津藩からの連絡はまだかっ!!」



新撰組は長州藩の計画を阻止するため、出陣準備を整え、待機していた



ただ、新撰組は流行病のため、動ける隊士は少なく、華蓮を含め35人ほど



そのため、会津藩に協力要請をしたのだが、情報を信じてもらえず、返事が来ないのだ



──会津藩は新撰組が池田屋に乗り込むまで来ない



華蓮はそれを知っていたから、この先どう事が運ぶか見えていた




「仕方ねぇ、俺たちだけで行く」



「どうやら、そうするしかなさそうだな」



土方の苦渋の決断に近藤も頷いた



新撰組は相手よりも多い人数と高い実力で相手をぶちのめす戦い方を主流とする



つまり、人数が少ないのは不安要素なのだ




「歳、お前は24人連れて行け」



「なっ、近藤さん!!」



近藤は土方と山南の読みを信じている



「その代わり、総司、永倉君、平助を連れて行く」



「……わかった
それから…………」



土方は渋々了解した



「言わなくてもわかってるぞ
蓮君は無事に帰す」



土方のそれから、はどうやら華蓮のことらしい



嬉しいのか、恥ずかしいのか華蓮は顔を真っ赤にした



──一番後ろに座っててよかった…



土方が小姓を可愛がっているという噂は屯所中に流れていて、この日この会話を聞いた隊士たちは、その心配ぶりに驚いたとか




「よし、では新撰組、出陣いたす!!」



「おぉー!!」



近藤の一言にみんながかけ声をあげた






こうして



元治元年六月五日



長い、長い夜が始まった