「そうですね………
奴らはいつも池田屋で集まっていると聞きますから、古高が捕まった今日も同じ場所でやるとは思えません」
こんな状況でも普段と話し方が変わらないことに驚いた
「あぁ、俺も同じだぜ
本命は四国屋の可能性が高い
どうする、近藤さん」
「うむ、まずは会津藩に要請を出そう、その連絡が来るまで待つ
出陣は夜、日が暮れた後に行う
それまで各自準備をしてくれ
では、解散!!」
近藤は立ち上がり、みんなに指示を出した
──本当は四国屋ではないはず…
華蓮が記憶しているのは池田屋だ
言いたい、でも、言えない
──どうして?
まだ、覚悟が足りないのか
小雪と話してから二ヶ月
覚悟は決めていたはずなのに、どうしても本命は池田屋、という一言が出なかった
「───んっ、蓮っ!!」
「あっ、はい!!
なんですか?」
土方に呼ばれていることに気づかなかった
「お前、具合でも悪いのか?」
「いえ、大丈夫です」
何もないかのように平然を装う
すると、それがわかったのか土方が華蓮の肩に、ポンッと手を置いた
「心配するな、お前は可能性の低い池田屋に行け
近藤さんや総司も一緒だ」
その言葉に少しだけ、体が跳ねる
「っは、い…………」
返事をするしかなかった
