神風の如く





当然、そんな心遣いに土方が喜ばないはずはなく



「はっはっは、さすがだなあ、蓮君は!」



と近藤も驚くほど、土方の表情が変わった



ついでに、せっかくだから楽しまないと損ですよ、と古株のメンバーを見る



沖田は華蓮が調達してきた団子をほおばり、斎藤は桜を見ながら握り飯を食べていて



もう酔っているのか、原田は切腹しても死ななかったという自慢のお腹を見せびらかし、藤堂と永倉と仲良くはしゃいでいた







「お前が準備していたのはこれか」



珍しく土方の隣に座ることができた華蓮はその一言を聞き逃さなかった



華蓮の案はみんなに気に入ってもらえたようで、幹部だけでなく隊士たちも笑顔で食べていてくれていた



「はい、どうですか……?」



土方の顔を見る



「うまかった」



たった一言だが、華蓮はそれだけで十分だった



頑張ってよかったと心から思う






「二人の世界に入ってますねぇ」



しばらく見つめ合っていると、沖田にからかわれ土方の雷が落ちる




「総司いぃぃぃ、てんめぇ!!」



そんなやりとりを愛しく思いながら、華蓮はそっと上を見た



少し風が吹いていて、桜の花びらが舞っている



──また、来年もみんなで見られますように



そう願い、手のひらに落ちてきた花びらをぎゅっと握った