「未来が変われば、その分違う奴がいるかもしれん
それも生まれるはずの奴、じゃろ!?」
「は、いぃ!?」
本当に無茶苦茶な人だ
華蓮はため息をついた
「なら、坂本さんの意見を元にすれば、未来はいくつもあって、これから作り上げるのは別の未来に繋がるってことですか?」
まるでファンタジーだ
そんなことが本当にあるのだろうか
「それはわからんぜよ」
──ガクッ
黙って聞いていた中岡までもが坂本の言葉に驚いた
「ただ、おまんから未来の話を聞かんでも、新撰組や幕府側の人間がどうなるかくらいわかるじゃき
おまんに会って、どうにかしたいと思うたぜよ
おまんのような想いを持ってる奴がおるなら、もっといい未来が作れると思うが」
坂本の言うように、死ぬ人が一人でも少なくなるようにしたいとは思う
だが、それに貢献すれば未来に帰れることはなく、自分の存在すら未来には残らない
そして、上手くいく保証もない
これは大きな賭だった
「あの…………考える時間を頂いてもいいですか?」
大事なことをすぐには決められない
これは華蓮の性格だ
そして、小雪と詳しく話がしたい、というのもある
「よし、わかったが
ただ、そんなに長い間は無理じゃき、時間が来たら、またおまんを攫うぜよ」
それが華蓮の心を決めるとき────
「わかりました、新撰組のみなさんにやられないように気をつけて下さいね」
いくら坂本でも、新撰組は手強い相手だろう
「そこでわしの心配をするとは………はっはっは………まっこと面白き女子じゃに」
ひとまず、話はまとまった
