華蓮も芹沢については、短気で喧嘩っ早いと認識している
芹沢がこのことを知れば、きっと怪しい人物から片っ端に斬っていくかもしれないのだ
「そりゃあ、まずいかもしれねぇな
あの人のことだ、何をしでかすかわからねぇ」
「新八………だが、副長がそんなことをさせるはずがなかろう」
永倉や斎藤も気にかけているということは、芹沢はそうとう厄介な人物、ということだ
「とにかく、蓮は芹沢さんに近づかない方がいいよ」
華蓮を気遣ってか、藤堂が心配そうに言った
「平助くん、ありがとうございます
ですが、既に土方さんに近づくなって念入りに言われてるんです」
笑顔で返すと、斎藤以外はとても驚いていた
「えっ!!それ、本当か?」
原田は身を乗り出して聞いてくる
何がそんなに驚くことなのだろうか?
「なあ、さっきから思ってたんだけどよ、土方さんって誰かのために景色の綺麗なところに連れて行ったり、近藤さん以外の心配するような人だったか?」
「新八っさん、それ、俺も思ったよ」
「新八、平助、俺もだ
まあ、総司があんなに取り乱すのも同じくらい珍しいがな」
三人組は不思議そうに首をかしげていた
それは華蓮も感じていたが、今は前とは違い、土方は優しい人物であると思っている
「副長は、口には出さないが心根のお優しい方だ
それに、湊上はお前たちとは違い、女子なのだ
そういう気遣い程度あってもおかしくないだろう」
──さすが斎藤さん、よく分かってる
斎藤は何かと土方の下で働くことが多い
恐らく土方が最も信頼している者の一人だろう
