お茶を出すと、沖田が驚いたような目で華蓮を見つめていた
「あの、沖田さん、どうかしましたか?」
あのポーカーフェイスの沖田にこんな反応をされると不安になる
すると、沖田は華蓮にではなく、土方の方を見て言った
「土方さん………蓮さんに人を斬らせましたね?」
────鋭い
どうして見ただけでわかるのだろうか
藤堂や原田、井上も気づかなかったというのに
「なっ、それは本当か、蓮君!?」
近藤も驚いていた
「……………は、はい」
「どうしてですか!?
なぜ、そんなことをさせたんです!?」
肯定すると沖田の怒鳴り声が響いた
「そ、総司!!」
近藤が止めに入るが、沖田はそれを無視した
「土方さんがいながら、どうなってるんですか!!」
「すまねぇ、全部俺のせいだ」
沖田のこんなに怒る姿も、土方のこんな表情も見たことはなかった
一触即発、今すぐにでも乱闘を起こしそうな雰囲気
バタバタと声を聞きつけた幹部までもが、土方の部屋にやってきていた
「なんだよ、何事だ~?」
「新八、ちょっと黙っとけ」
原田は空気を読んで、土方と沖田を見守る