黒色女子を個人授業

「ビルを出たあとも天野さんの姿が見えなかったから、捕まっちゃってるんじゃないかと思って。
大城さん、慌てて探しに戻ったんですよー? 大丈夫でした?」

ことの顛末を聞かされて、嬉しいような申し訳ないような複雑な気持ちになる。


あのとき、大城さんはわざわざ私のことを探しにきてくれてたんだ。

ほんのり胸が熱くなる。


「でもいいなー、大城さんに守ってもらえて。私なんて誰にどつかれようがいぢられようが、誰も助けてくれませんよ」

自虐的なことを言う柏木さんに「それは柏木さんの立ち回りが上手だからだよ」と私は答える。

そんな私の言葉をよそに、柏木さんはウットリした表情で宙を見つめて

「なんだかナイト様みたいでカッコいいですねー、大城さん」そう呟いた。


ナイト様……

こっちが聞いてて恥ずかしくなる。

でも、確かに、いつも完璧なタイミングで助けにきてくれる。


私は心なしか顔が熱くなって、小さくうつむいた。