黒色女子を個人授業

「お気に入りって、どういうことですか?」

「大城は天野に甘々なんだよ。
それに比べて俺への扱いときたら全く。血も涙もねぇよ」

まぁ、あんたに対して甘やかしたってしょうがないだろ、と俺は心の中で毒づいた。

それにしても、そんな理由で天野を連れ回してんのか?

職権乱用もいいとこだ。


「……くん」

羨ま……違う、許せねぇな。


「おーい、酒井くん!」

「あ、はい!?」

後ろから呼びかけられていることに気づき慌てて振り向くと、営業の山田さんが立っていた。

「この前のサイトのデザイン、クライアントからGO出たから、よろしくね」

「え!? あれですか?」

俺と天野でNGを出した使い勝手無視のあのデザインのことだ。