黒色女子を個人授業

あーあ。こんな甲斐性なしをたぶらかした私がバカだった。

この人に浮気なんて事実は重すぎる。

奥さんと子どもが何より大事な人なんだから。

これ以上、彼の邪魔をしてはいけない。

なにより、家庭を大事にする心優しい彼のことが、私は大好きなのだから。



「いいですか? 今井さん」

私は今井さんの両頬をパチンと叩いた。


彼はびっくりした顔で私を見る。


「私とあなたの関係は、これでお終いです。
今までのこと、全て忘れてください」

私は呆然とする彼の顔を、しっかりと見つめて言った。

「明日からは、昔のままの私と今井さんです。
いいですね?」


それはまるで、自分に言い聞かせるかのように。

これは私の、どうしようもない自分自身への、決別の言葉だ。