黒色女子を個人授業

そう言われると気になってしまう。

ホテルに到着した私は、自分の部屋で一息つきながらも、ちらちらと右の壁の奥に視線を向けた。


今井さん、もう返ってきたかなあ?

隣の部屋だというのに、物音ひとつ聞こえない。

30分くらい悶々とそんなことを考えていた。


だって、今井さんだよ?

そんなチャラチャラしたこと、すると思う?


ひょっとしたら何か聞こえるかもしれない。壁に耳をぴたりとくっつけて、中の音を探って見る。

やはり、無音。

何してるんだろうと我に返り、どうしようもなく恥ずかしくなる。


今井さんが遊んでいたからって、だからどうだっていうんだ。

私には関係のないことだし。

忘れようと、必至に考えを振り払う。


……いや、でもなんか悔しい。

今井さんのくせに女と遊ぶなんて許せない。

想像して、一発殴りたくなる。