黒色女子を個人授業

『帰ってきたら、お祝いしようね』

「うん、ありがとう。じゃあね」

ぷつりと音声が途切れる。

私が携帯を置くタイミングに合わせて、今井さんが話しかけてきた。

「お前、もしかして今日誕生日なの?」

渋々私は頷いた。「はい」

「お前っ……」

私の言葉に今井さんは大袈裟に目を見開いた。

「なんでそれを早く言わない!
手羽先食ってる場合じゃないだろ」

身を乗り出す今井さんの姿に、どうしてそんなに必死なんだろうと私は首を傾げる。

「……美味しかったですよ?」

「いや、そうだけどさ。
もうちょっとこう……誕生日っぽいご馳走とか、いろいろあるだろう」