黒色女子を個人授業

「ねぇ? 酒井くん、花から何か聞いた?」私が詰め寄ると

「何かって?」彼はとぼける。

「わたしのこと、何か聞いてる?」

「どんなこと?」


どんな……どんなって言われると、どう言えばいいんだろう……?


私はしばらく悩み、

「ううん、なんでもない」思わず自分から話題を取り下げてしまった。

酒井くんが相変わらず怪訝そうな顔をしているので

「気にしないで。なんでもない」と強引に話を終わらせた。


お節介な花のことだ。酒井くんに何か吹き込んだに違いない。

そうでなければ、突然合コンだの彼氏だのそんな話題を振ってくるはずがない。

まったく、とため息をついた。

悪いが今はそれどころじゃない。