黒色女子を個人授業

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「どうしてあいつを担当から外した?」

終電も近づく頃。

オフィスのひと気がなくなったことを確認して、今井は大城へ詰め寄った。

「まあいろいろありまして」

「いろいろって何だよ」


食い下がる今井に、大城は気にも留めない様子でキーボードを叩き続ける。

「珍しいですね。彼女のことで口を出すなんて」

「お前の様子がおかしいからだろう。何があった?」

カタ……とキーボードを打つ手が止まった。


しばしの沈黙。


「矢追さんのセクハラが酷すぎるので。
これ以上彼女を表へ出しても、マイナスにしかならないと判断しました」

大城は淡々と語った。