黒色女子を個人授業

細かなミスにも気がついてしまう私は、目ざといと思われることが多い。

決して悪いことをしている訳ではないし、こちらとしては良かれと思ってなのだが

ミスを指摘された相手の方はたまったものではなく、怒りを買うことがある。


「どうかしました?」

二人の険悪なムードを察してか、後ろを通りかかった大城さんが声をかけてきた。

思わぬ人に知られることとなってしまい、仕方なく今井さんは間違いを報告する。

状況の説明を聞きながら、大城さんは資料を覗き込み
「……ん、なるほど。微妙に数値がおかしいですね」
にこやかな笑みで頷いた。

「ここが違うってことは、これを大元にして作った他の資料も間違ってるんでしょうね。
工程管理一覧、スケジュール表、見積もり系全般の書類に修正が必要になるかな」

大城さんは、笑みを崩さぬまま、さらりと恐ろしいことを言った。