黒色女子を個人授業

打ち合わせの出来は上々だった。

私の提案にクライアントは興味を示してくれたし、質問に対しても的確に答えられた。

何のトラブルもなく、和やかなムードのまま打ち合わせが終了した。


一点気になることといえば、セクハラおやじーーもとい、矢追さんの様子がいつも以上に気持ち悪かったことだ。

ジロジロと私の胸元を睨みつけてくるような……


たぶんこれだな……

私は視線を落として今日の自分の服装を覗き込む。

胸元の大きく開いたワンピース。

少しだけ、ほんの少しだけ、屈むと胸の谷間が見える。

花に言わせれば「その程度の開き具合じゃセクシーのうちに入らない」らしいのだけれど。

それに失礼がないように、ちゃんとフォーマルなジャケットも上から羽織ってきたし。

なのに。


絡みつく視線が居心地悪いったらない。

どうして今日に限ってこんな服を着てきてしまったのだろうと、自分の浅はかさに嫌気が差した。