黒色女子を個人授業




昼のチャイムが鳴った。

今日は時間に従って働いているわけではないし、この少人数で規律も何もないのだが、昼になるとどことなく気が抜ける。


「ねぇ大城さん」少し離れたところから宮間さんの声が聞こえる。

「お昼ご飯に行きませんか?
今後のことで、相談があるんです」

「ええ、構いませんよ」

二人が並んでオフィスを出ていく姿を、黙って見送った。

仕事の延長線上だとわかっていても、なんとなく嫌な気持ちになる。


それとも。

大城さんだって男だし。

綺麗な女性と二人でランチへ行くのは、嬉しかったりするのだろうか……?


仕事の枠を越えて、宮間さんを女性として意識することなんて……

ないとは言い切れない。


私はもやもやとした気持ちを抱えたまま、朝ここへくる前に買ってきたコンビニのおにぎりをパクついた。


残された今井さんの方も、のそのそとコートを着込み始める。どうやら外へ食べに行くらしい。

タバコを片手に私の後ろを通り過ぎようとしたとき「天野」ふと声をかけられた。