黒色女子を個人授業

頭に昇っていた血がサッと身体中から引いて行くのを感じた。

「花、そんなこと、一言も……」

「花山は、もともと大城さんのことを狙ってたから」


狙ってた……?


だって、いつも何食わぬ顔で大城さんの話してたじゃない。


花は、大城さんのことが好きだったの?

全然気がつかなかった。

何見てたんだろう、私。


今二人は一緒にいるんだ……

思い浮かべてしまって、すごく嫌な気分になった。


大城さんは花に対しても、あの甘ったるいほど優しい笑顔を向けているのだろうか……?

考えたら胸が締め付けられるような息苦しさに襲われた。


「あ、天野!?」

慌てる酒井くんの声で我に返った。


「あ……」

瞬きするたびに頬へはたはたと温かい感触が伝わる。

気がつくと涙が溢れていた。