黒色女子を個人授業

「大城さん……どうしたんですか、こんなところで」

私が心臓をバクバクさせながらも平静を装うと

「姿が見えたんで。追いかけてきちゃいました」

と彼は無邪気に微笑む。


追いかけてきたって……

私が動揺していると、彼は私の手の中にある参考書を奪い取り

「ふーん。天野さんはデザインに興味があるんですか」

そう言いながら適当にページをめくった。

「デザインって訳でもないんですが、何か仕事に役立つ勉強をしたいなぁと思いまして」

「確かにいろいろやってみろとはいったけど。
どうしても仕事の方にいっちゃうんだね。
本当に君って……」

大城さんは、堪えきれない笑い声を漏らしながらお腹を抱えた。