黒色女子を個人授業

酒井くんは何も考えていないような顔をしているが(失礼だろうか?)、仕事のこともちゃんと考えていたんだな、と感心した。

仕事とプライベート、両方充実させている見本を見せつけられて、焦りの気持ちが湧いてくる。

同期なのになんだか差をつけられてしまったようで。


私も見習わなくちゃな。何か勉強したりしてみようかな……


とはいえ、ただでさえ日々の残業で手いっぱいなのに、そんな時間が割けるとは思えなかった。


そこでハッと私は我に帰る。

だめだだめだ、ここで残業を言い訳にしていたら以前の自分と何も変わらない。

とりあえず動きだそう。

私は拳に力をいれて、固く決意した。



そうこうしている間に注文の品が運ばれてきた。

酒井くんは待ってましたとばかりに、ご飯を口の中へかけ込む。

彼はいつもとても幸せそうに食べるから、見ていて気持ちがいい。