黒色女子を個人授業

「天野、今帰り?」

駅へ向かう道の途中、後ろから駆け寄ってきたのは酒井くんだった。

花との会話を思い出して、一瞬身構える。が、酒井くんはやっぱり酒井くんだ。いつもと何ら変わりない。

その様子を見てほんの少し安心する。

「俺、これから夕飯食って帰ろうかと思ってんだけど。天野もいく?」

笑顔で誘ってくれた彼に、せっかくだから着いて行くことにした。


チェーン店の牛丼屋に入って、小さな2人がけのテーブル席に向かい合わせで座った。

この時間にも関わらず、彼が注文したのは牛丼のメガ盛りだ。

「結構ガッツリしたもの頼むね」

「実はすごい腹減ってたんだ」

彼はお腹を押さえながら恥ずかしげに笑った。

食事を一緒にする度に、細身にも関わらずよく食べるなぁと感心する。

その量を食べて、どうしてこの体型がキープ出来るんだろう?