キミへの想いを10文字で。

「んじゃ、最終確認ねー」


希美がまるでテスト勉強でもするように、ご丁寧にルーズリーフを取り出し、ボールペンで何やら書き始める。


「時間は12時から……っと」


カリカリカリ


「何だかんだ、部活出るなんて真面目だよねぇ」


「ほんとだよね。あ、でうちらは10時集合、買い出しと料理……」


カリカリカリカリ


テスト勉強よりよっぽど熱心なあたし達。


「で、メニューが、翔琉ご所望のサンドイッチと……」


カリカリカリ


「ね、そういえば博己君はなんて??」


博己君にもこの際食べたい物聞いちゃおう、って張り切っていたのが何日か前。


「……それ、聞いちゃう?」


希美が、ボールペンを投げ出してテーブルに突っ伏す。