トントントン


あたしはお姉ちゃんと違うから、ちゃんと待つ!!!


「はぁ~い。どうぞ~」


がちゃり、とドアを開けて一歩入ると、そこは。

果たして、あたしの部屋と同じ、6畳の洋室なんだろうか?と疑うほどに、女の子らしい空間が広がっていて。


……なんか、甘くていい香りもする。


いつも、お姉ちゃんから微かに香っているのと同じかな?


「どした?」


お姉ちゃんが、柔らかく笑う。


「き……今日は早いんだね」


言ってから、しまったと思う。いつもいつも遅いってチェックしてるみたいじゃん。


「あはは、そう?一花ちゃんもバイトじゃないんだね」


うんうん、と頷く。

あたしは、週末メインで、平日は週1、2回近所のファミレスでバイトをしているから。