あんたまでやめてよ、と、びしばし叩いてくる希美がかわいらしくてたまらない。


そう。

希美は、翔琉の大親友の博己君が好き。


だから、希美はよく言っている。


「あんたと翔琉がとっとと付き合えば、自然とあたしと博己もどうにかならないかな?!」


……ならないんだけどね。


皆でいると楽しいのはよくわかる。


だけど、翔琉が感じている楽しさは、恋心からくるそれじゃない。


そんなの、あたしが一番よく分かってるもん。


四人で遊ぶことはきっと簡単。


だけどそれはあくまでも″友達として″なんだよね。


あたしから見れば、希美と博己君の方が、とっくに、くっついてもよさそうなのに。