キミへの想いを10文字で。

「どうかした?」


何だろう、この妙な緊張感。


……もしかして。今ここで、言う気?



好きな人が、できたって。

だから、お姉ちゃんの過去の話を聞いても特に動じなかったんだ、って。


……それとも、もうすでに。

彼女が出来たんだ、とか……?


全然聞きたくないんですけど。


「…………」


黙りこんでいる翔琉。

逃げるチャンスかもしれない。


「じゃ、ここ置いておくね。あたしのと、翔琉の。あとで数学も見せてよね。じゃあたしもう用事ないし行くから」


また、かわいくない声でかわいくないことを言っちゃったけど、とりあえずこの場を去るのが先!


「いや、ちょっと待って」


待ちたくないんですけどーーーーーーーー!