キミへの想いを10文字で。

「なにやってんの?」


『ひでー顔』に関しては完全シカトで。誰のせいって、あんたのせいだし。


「誰もいねーんだもん」


じゃあ自分の家で待ってればいいじゃん、という言葉を飲み込みつつ、鍵を探す。


「なんのご用よ」


「お前が課題集自分でやれとか鬼なこと言うから取りに来たのに何そのつれない感じ」


あ、そういえばそんなのもあったっけな、と思う。


て言うか、昨日から課題集課題集って……真面目か!!!


「んーじゃー、取ってくるから待ってて」


ガチャ、とドアを開けながら言う。


「善きにはからえ」


ふざけながら片手をあげて、笑う翔琉。


ふざけてるのに、

課題集写させろとか言ってるのに、

そこにあたしへの気持ちなんてないのに、


……その笑顔にきゅんとなるあたしはバカだ。