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「おめでとう」


「ありがとう」


「「………………」」


目が合い、希美の目が潤んでいるのを見つけてしまい、思わずあたしまで鼻の奥がつんとする。


よかったね、よかったね。
本当によかったね、希美。


あたしの最悪なホワイトデーは、あれから

『博己と付き合うことになった』

という希美からのメッセージのお陰で急に盛り上がりを見せて。


お祝いだー!なんて、次の日の日曜日、カラオケに行った帰り道。


別れ際になって、ついこんな状態になってしまった。

だって、やっぱり、すごく嬉しい。


寂しくないと言ったら嘘になるかもしれないけど。


だけど、仲のいい友達の笑顔は、泣き顔よりもずっといい。