キミへの想いを10文字で。

だけど。こんなにショックだけど、漫画みたいに失神とかしないのが、さすが身体の丈夫なあたし。


「……もう大丈夫。ごめん、重いでしょ」


翔琉から身体を離す。


冷静に考えて、道端で男子高校生に抱きつく女子高生なんて、中々に変態だし。


「いや、平気だけど。て言うかマジで知らねーのか……」


「て言うか、するわけないじゃん、あれは、ただの……」


言いながら思い出す。


だって、病室でにこにこしてたじゃない。


なんだっけ?そう、風邪気味のところに、飲む薬の量を間違えて、重めの貧血になって、とか。


そうそう、確かにあの頃の結実ちゃんは顔色も悪くてあんまり元気がなくて。


飲む薬の量とか間違ったら、あっという間に悪化しそうだったから、特に疑問にも思わなかった。