キミへの想いを10文字で。

全身の血の気が引いていくようで。


……一体、何を言っているんだろう、翔琉は。


「いや、俺も聞き耳立てた訳じゃねーけどさ、一花の母ちゃんめっちゃ声でけーんだもん、丸聞こえ…………って…………え?」


翔琉の声が困惑してる。


あたしは、ぐらりと揺れる身体を翔琉に預けるようにして、動けなくなってしまった。


「……知らなかったのか?」



遠くに聞こえる翔琉の声に頷くのが精一杯。



結実ちゃんが、なんで?


身体こそ弱いけれど、別に、不治の病を抱えていた訳じゃない。


いつも、ふわふわと笑っていて。


いつも、みんなが守ってくれて。


いつだって、完璧にヒロインで。


自ら命を絶とうとするなんて、そんなのあり得ない。

意味が分からないよ。