キミへの想いを10文字で。

「ねぇ、希美はさ。もし、博己君にフラれたらどうする?」


我ながら、その質問の失礼さにびっくりしつつ、口に出してみる。


「んーーー……わかんない」


希美は、『何て事言うのよ!』と怒ることもなく考え込んでいて。


「そっか、そーだよね」


「あ、でも。自分で納得いくまでは、好きで居続けてしまうかも。ストーカーみたい?」


へへ、と笑う希美の言葉が胸に響く。


そうだよね。



あたしも同じだよ。


翔琉があたしを好きじゃなくても。

幼馴染みとしか見てくれなくても。

好きな人の妹でしかないのだとしても。


あたしが、翔琉を好きなら、好きで居続ければいい。


遠くに見える翔琉の姿が、何だか涙で滲みそう。