「……えー、丁度いいところに。報告があります」


呼吸は整ったけど、別のドキドキが激しい。でも、ここで翔琉に会えたのは、やっぱり神様が『言っちゃえ!』って言ってるんだと思う。(家が近所だから使うコンビニも同じとかそういうことは考えないことにする)


「奇遇だな。俺もあるし」


えええええ。困る。


「……んじゃ、いいよ、先に」


「いや、いいよ、お前からどーぞ」


こんな道端でどーぞどーぞって、おばちゃんでも芸人でもないあたし達、一体何をやっているんだか。


でも、いいや。


「あのね、あたし、黒川君と別れた……って言うか多分最初から付き合ってない」


また、『はぁあああ?』とかキレながら聞かれるのかと思ったら、意外と静かに聞いている翔琉。

どうしちゃったんだろう。


もうどうでもいいよ、って愛想を尽かされたのかもしれない。