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「……悪かった」


総合病院のロビーはとても広くて。


有名なコーヒーショップが入っていたり、充実した売店があったりして。


ガラス張りのいたるところから、お日様の光が入ってきてとても開放的。


そんな空間の中、ソファーに座って談笑している人達は、まるで病院とは無関係に見える。


そんな中、頭を下げる翔琉。


「なんで?全然大丈夫だよ」


慰めとか、気遣いとかではなく、普通にそう思った。


場違いな感じがしたのは翔琉も同じだったみたいで、あたし達はソファーに腰掛けることは出来ず、ロビーの隅っこでそんなやりとりをしている。