キミへの想いを10文字で。

「……まあ、週末デートって言うんなら、一回してみれば?」


「なんで?!」


「なんでって……もうこうなったら。そんで、その時黒川にはっきり言えばいいじゃん。それに……」


「それに?」


ついつい、勢いをつけて聞いてしまう。


「意外と、黒川いい奴かもしれないし?」


……なにそれ。


翔琉とあたしの、恋を応援してるって言ってたのに。

あたしの気持ちをいつも分かってくれてたのに。



ぽかんとするあたしに、ぐいっと顔を近づけた希美の、ひそひそ話。


「そしたら、翔琉が黙ってるわけないじゃん!ヤキモチやかせる作戦よっ」


別にひそひそトーンにしなくても、周りには誰もいないんだし。

だけど。


……いいかも、ヤキモチ。なーんて。