キミへの想いを10文字で。

「あー、ごめんな、こんな話」


急に我に返ったように声音を変え、ベンチから立ち上がる翔琉。


汚れてもいないお尻の辺りをパンパンと叩きながら、


「テストだりーなーーーー」


振り返った顔は、いつものものと同じで。


「お前もさー、黒川のこと縛っとくの酷だぜ」


……え?

急にふられた黒川君の話に、心臓が痛くなるみたい。


「あいつ、真面目だし、意外とモテるから。いつから返事お預けにしてんのか知らねーけど、いいならいい、ダメならダメってはっきりしないのが一番タチわりぃ」


……なにそれ。

だって、返事なんて初耳だし。

あたし、別に思わせ振りな態度取ってたわけじゃないし。


て言うか、思わせ振りなのはお前だっつーーーーの!!!