キミへの想いを10文字で。

「こんな寒いのにどこいくのー?コンビニなら牛乳買ってきてー!!」


「いかなーーーい!」


リビングの方を振り返りもせずに答え、かけてあった薄手のダウンを羽織って家を出る。



2月の夕暮れは、空気がぴんと冷たくて。

だけど、朝みたいな新鮮さはないんだよねぇ。


もう少し、柔らかいと言うか……って、あたしは詩人かっつーの。


自分で自分につっこみながら、何となく公園へと向かう。


たいして広くないそこに、ちびっこは誰もいない。


どさりとベンチに座り込み、はぁあと息を吐けば、やっぱり頭に思い浮かぶのは翔琉の事で。



……だから、幻を見たのかと思った。


段々オレンジ色に染まる空気の中、公園に向かって歩いてくる…………見慣れたその姿。