キミへの想いを10文字で。

何となく変な空気のまんま、バスがいつものバス停に着く。


不機嫌て言うか、心ここにあらず、って言葉がぴったり。



「ん、じゃーなー」


二人で一本道を並んで歩き、先に表れる翔琉の家の前で、不意に言われて。



…………あ。そうか。


もう、お姉ちゃんがいるかどうか気にしなくていいから、あたしの家まで来てくれないんだ。


いつもいつも、一緒に家まで来てくれたから。


頭では、『お姉ちゃんの姿を見たいため』って言い聞かせていたけれど。

心のどこかで、『もしかして、あたしのこと、心配してたりして』とか『もしかしてあたしともう少し居たいなんて思ってたりして!』と期待していたんだ。


……分かっていたのに。


あれだけ予防線を張ってきたのに、やっぱり、その事実は辛くて。