キミへの想いを10文字で。

「………………」


「………………」


スマホをいじるわけでもなく、窓の外を眺めている翔琉。


どうかした?って聞くのも変だし。


でも、変。


なんか絶対変。


「…………ね、翔琉?今回の現国は自信ある??」


とりあえず、無難なテストの話題を振ってみる。


「あー??前回も赤点ギリギリだった俺に何を言うつもりだ」


……そういや、テスト返却時に、現国赤点なんてよっぽどだぞーとか先生に言われていたような……。


「大体な、人の気持ちなんて字数制限して表すもんじゃねーんだよ、つーか他人がとやかく口を出すとややこしくなるっつーか……」


「いやそれ、なんの話?」


ハッとした顔をして、翔琉がまた窓の外に目をやる。