キミへの想いを10文字で。

黒川君は、翔琉や博己君とは違うグループにいる。


もっと、おとなしめで、地味目の。




そういえばあの日、図書室で告白してきて以来、黒川君こそ平常運転。


あたしの、妄想?


もしかして、コクられたのは、幻??


そんな気分になるくらい、普通。


それはつまり、殆ど話すらしないということ。元々接点なんてないから。


なので……今みたいにバッチリ目が合うとどうしたらいいか、焦る。


慌てて逸らして、次にそうっと見たら、もう黒川君自体がいなくなっていたけど。


希美は、気がつかずに
あ、こっちも美味しそう!とか言いながらスマホを見ている。


「んーー、無難にガトーショコラか、パウンドケーキを、チョコくるみバージョンにするか……」

いよいよ、独り言が大きくなってきて。