バスの振動に身を委ねながら、色んなことを考える。


久し振りに翔琉に会えたけど、あたしと翔琉の関係は何も変わっていない。


翔琉は……お姉ちゃんへの想いを、どうするんだろう。


涙を飲んで諦める?

他の子と遊んで、忘れる?

それとも……諦めないで、想い続ける?


あたしに出来ることはないんだろうか。



「……ほっぺに穴開く」


「へ?」


「……見すぎだろ、いくらキュートでかわいい
俺だからって」


「……!!!ばかじゃないの!」


さっきよりも強めに肘で小突く。


て言うか、『見てないし』とは言えないあたし。

……そりゃ、見ちゃうっての。



学校に着くのが、びっくりするくらい早く感じた。