だけど。


家に入って、遅い遅いー!とか言われながら準備しているうちに、翔琉からメールが届いていて。


『さっきは、ごしごし、サンキューな』


心臓がきゅっとなる。


『あれは、ごしごし、じゃなくて、よしよしです』


急いで返信して、パパにおーーーいと呼ばれたのでリビングに向かう。


クリスマスの夜に、作り笑いでもいいから、強がりでもいいから、翔琉が笑えていますように。

よしよしでも、ごしごしでも、いくらだってするよ。



あたしは、上の空にならないようにしながら、お姉ちゃんに意地悪なことを言わないように気を付けながら、家族のクリスマスパーティーに参加して。



サンタさん、聖なる夜に、どうして翔琉にあんな思いをさせたのですか。

そんなことを思いながら、夜を過ごした。