「木村家恒例、本気のクリパ始まるんだろ?早く行かねーと」


「そうだ、った」


恥ずかしくて、顔が見られない。


「サンタ帽子に鼻眼鏡した時点で写メっとけよ」


「いや、しないでしょ鼻眼鏡」


「お前、パーティーったら鼻眼鏡だろうよ!」


ふ、ふ、ふ……と笑い合う。


翔琉が、全力でいつもの空気に戻すなら、あたしだって協力するよ。


翔琉が泣きたい時は、あたしが胸を貸してあげる。


翔琉が悲しいのなら、思う存分悲しめばいいよ。

翔琉には、あたしがいるよ。変な意味じゃなくて、弱ったところに付け入ろうとかじゃなくて。


もっと、こう。単純に。


翔琉の笑った顔が、やっぱり見たいんだよね、あたしは。