教室に入るまでの長い廊下を歩いていたとき、人にぶつかった。
鼻につんとくる香水の香り。
その人は男子だったみたいで私より大きかったから思いっきり顔面を強打した。
「いたたた.....」
謝ることも忘れて鼻をさすった。よかった!鼻取れてない!
「ナオくん!大丈夫??」
ぶつかった男子に腕を絡める髪を染めた女子生徒は甘ったるい声をだして心配そうに顔をのぞき込んだ。
そして私の方に視線を向ける。男子に向けてた顔とは全然違う。
「あんた、なにナオくんにぶつかってんの?」
さっきとは別人みたいな声で言った。
女子って怖いなぁ...
相手はどうやら1年生で、例の問題児?のようだった。ぶつかった男子の方も髪を染めて、横髪をピンで止めている。
「ごめんなさい...」
私はうつむきながら謝った。
「鼻、平気ですか?」
頭上から聞こえた声色は優しくて。
心に染みていくような、そんな心地いい声だった。
「はっ、はい!」
相手の口調につられて思わず敬語になる。
「そうですか。ならよかった」
ふんわりと微笑を浮かべたその人は、とてもじゃないけど問題児だなんて思えなかった。
出会いはいつも、突然なのだ。
そう、例えば突然目の前に。
鼻につんとくる香水の香り。
その人は男子だったみたいで私より大きかったから思いっきり顔面を強打した。
「いたたた.....」
謝ることも忘れて鼻をさすった。よかった!鼻取れてない!
「ナオくん!大丈夫??」
ぶつかった男子に腕を絡める髪を染めた女子生徒は甘ったるい声をだして心配そうに顔をのぞき込んだ。
そして私の方に視線を向ける。男子に向けてた顔とは全然違う。
「あんた、なにナオくんにぶつかってんの?」
さっきとは別人みたいな声で言った。
女子って怖いなぁ...
相手はどうやら1年生で、例の問題児?のようだった。ぶつかった男子の方も髪を染めて、横髪をピンで止めている。
「ごめんなさい...」
私はうつむきながら謝った。
「鼻、平気ですか?」
頭上から聞こえた声色は優しくて。
心に染みていくような、そんな心地いい声だった。
「はっ、はい!」
相手の口調につられて思わず敬語になる。
「そうですか。ならよかった」
ふんわりと微笑を浮かべたその人は、とてもじゃないけど問題児だなんて思えなかった。
出会いはいつも、突然なのだ。
そう、例えば突然目の前に。