―ガラガラガラッ

いきなり後ろ側のドアが勢いよく開いた。

「おっはよー」

「お前ら、
堂々と遅刻すんなよ」

「今日は玲がいけないんですよ。
玲が寝坊なんてするから…」

「僕だけじゃないよ!
景も悪いでしょ!」

教室に男4人組が入って来た。

「おい、」

と、明るい茶髪くんはわたし達の方を顎で指した。

「わぁーほんとに転校生来てるー!
なんて名前なの?」

と、茶髪の、男にしては可愛らしい男の子。

「…女」

鮮やかな青色の髪色の男は女の子が嫌いらしい。


なんかさっき以上に煩くなった。
それに瑠衣が4人を睨んでいるし。


「遅刻をして来た貴方方の為にわざわざ二度も名乗る必要ってある?」

わたしが冷たくそう発言すると教室中がしんと静まり返った。

「…僕達の事知らないの?」

「知るわけ無いだろ。
お前らさっきから煩いんだよ」

瑠衣が隣で静かに怒っている。

「ふーん
…まあいっか
僕の名前は笠原 玲だよ♪」

「僕の名前は立花 守です。」

と、裏のありそうな笑顔を撒き散らしている敬語の黒髪。

「俺の名前は松下 大和だ。」

…?
松下組の息子くんだったような。
敵に回したら面倒ね。

それに立花 守って、立花財閥の次男だったと思うのだけど…
まあこっちはそこまで問題ではないか。

「…」

1人、だんまりを決め込んでいる頭髪青男がいる。

別にわたし達に関係ないけど。

「もー大河ったら!!
ごめんね。コイツは青山 大河だよ♪」

そう、笠原 玲が言った所で、青山 大河以外がこちらをじーっと見つめている。

なにこれ。
わたしたちも言わなくちゃいけないの?

「…高橋 美歌。」
「………高橋 瑠衣。」



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