彼の親友とは、幼稚園から高校まで一緒。

彼との会話の内容には、彼の親友の名前が必ずあった。

彼の視線の先には、必ず彼の親友がいた。


あれは、私を見ていたんじゃない。

あなたは、ずっと、親友を見ていたのね。



「誰にも気づかれずに…卒業しようと思ってたのになぁ。
バレちゃった。
…放課後、いつもこいつの席からこいつが部活している姿眺めてるんだ。」

「…誤魔化してくれれば、私は気づかないふりをしたのに…。」

「この気持ちを、誤魔化したくない。」



私は、あなたのそういうところを好きになったの。


でも、今は、嫌いになりそうよ。