一ノ瀬美香高校2年生。
私には、付き合って半年の彼氏がいた。
今日までは…

「一ノ瀬ちょっと良いか?」
「平野先生!どうしたんですか?」
先生に呼ばれ空き教室に入る。
「一ノ瀬、突然なんだが…」
「何ですか?」
「彼氏はいるのか?」
「?いますけど…それがどうかしたんですか?!」
急に聞かれて驚く私。
「そうか…その彼氏と別れて俺と付き合ってくれないか?」
「えっ?先生何言ってるんですか?」
突然の言葉に更に驚く私。
「好きなんだ。一ノ瀬のことが…」
「よくわかりませんが、私は彼氏と別れるつもりありませんから!!」
「そうか。じゃあ、次の数学の成績5あげないぞ?」
「えっ?それは、困ります!それに、私の成績で5つかないとかありえないと思いますが…」
「内申点に成績とか関係ない。5欲しいなら俺と付き合え!」
「きょ脅迫ですか?」
「大学の推薦が欲しいんだろ?」
平野先生は、まだ23歳の若い先生でカッコいいから、生徒からとても人気があった。変な噂でも流されたら間違いなく私はこの高校にいられない。どうしよう…
「考えさせてください…」
「何を考える必要がある?答えは1つしかないだろ?」
「…でも、私には彼氏がいるんです…」
「そんなに好きなのか?その彼氏が。」
好き…正直、告白されて付き合っただけでハッキリと好きってわけではなかった。
「…好きですよ?」
「嘘が下手だな。俺ならお前を幸せにできる。黙って俺と付き合えよ。」
わぁ、こんな上から目線な告白あるんだな…。
「わかりました…」
私、最低だ。ごめんね…優輝。