涼野は 赤くなった目を


涙を抑えるように両手で覆ってから




こう言った






「ねぇ…蒼威くん、琉愛の事好きでしょう?」



「………あぁ…でも俺はあいつを不幸に
するだけだから…」




「蒼威くん…本当馬鹿ね。両想いなのに付き合えない方が 琉愛を不幸にするって思わないの?」



「え………?」




「蒼威くんは 全て自分のせいにしすぎなのよ、琉愛は蒼威くんが居てくれればそれだけで幸せだと思うけど」



そう……か…………琉愛は…俺が居れば幸せなのか?



「俺は………本当にあいつを幸せにできるのか?」


「当たり前でしょ。琉愛と私が惚れた男なんだから」


「え、ちょ…」


「ほら、早く琉愛のところ行きなさい
○○病院だから」


「…………ありがとな、涼野」



俺は琉愛のいる病院へ 必死に走って行った