二人はカフェに着き席についた



「ご注文は何になさいますか?」




紗弥と尚樹はメニューを見て




「ケーキセット1つ、ドリンクはコーヒーでケーキはショートケーキで」



「俺も同じので、ケーキはチーズケーキをお願いします」




「はい、かしこまりました」




店員が下がった後、紗弥は何かを思い出したように優しく微笑んでいた




「紗弥、何笑ってんだよ?」




「高校時代、喫茶店でバイトしてたなーってね、あの店員を見てたら思い出しちゃってね」




少し照れくさそうに、話していると




「お待たせ致しました、ケーキセットです。では、ごゆっくりお楽しみください。」




店員はケーキとコーヒーを置くとお辞儀をしてその場を去っていった




「しかし、笠井は相変わらずいちごが嫌いなようね」



「嫌いなものはしょうがないだろ、しかもまた“笠井”って呼びやがって」




そう言うと、尚樹はケーキを食べ始めた
コーヒーを飲んでいた紗弥は、優しい口調でこう話した


「ねぇ、高校時代の話をしない?」



紗弥の一言で、高校時代の二人の思い出話が始まった