想いはいつも...~6人の恋物語~

6時限目もHRも終わり部活時間になった




紗弥は、昼休みに教えてもらった第一音楽室に向かった





向かってる途中、遙斗にあったので驚かせようと思って背中を思いっきり叩いた




「イタッ!?何すんだよ紗弥」





「あれ、バレちゃった」





「当たり前だ、後ろにいるのは分かっていたからな、ほら音楽室着いたから入るぞ」





遙斗と共に音楽室に入ると中には30人程の部員が居た





「おーい、皆一旦席に着いてくれ、新入部員を紹介する、紗弥よろしく」





「はじめまして、今日この高校に転校してきた松井紗弥です、担当はギターとヴォーカルです。皆よろしくお願いします!!」





「紗弥が入ってきた為バンド変更がある、俺のバンド『きゃらめるこーん』は解散して紗弥と俺と邉田で『BLACK JACK』と言うバンドを結成する、山宮には悪いがそういう訳だよろしくな」





(バンド名聞いて無かったんだけど、いい感じじゃん)





紗弥は、そう思いギターを取り出した





「紗弥、1度演奏してみないか?曲はこの曲知ってるだろ?だから、お願いだ」





楽譜を見るとよく知る曲だった





紗弥は、急いでギターのチューニングを済ました





「準備オッケー!!いつでも初めていいよ」





「了解、皆1曲だけ演奏するから聞いてくれ、邉田たのむ」




その合図と共に演奏は始まった




前奏のあと紗弥は歌い出した





「幼いころから僕は君のことをみていた だからこそ分かるんだ 君が恋をしてること 毎日楽しそうに笑う君を見てるとそう思っちゃうんだ 前の君と今の君は全く違って 僕とあまり話さなくなったり 僕はだんだん君が離れていくんしないかと思ってた 君との久しぶりの会話の始まりは「好きです。」だった 君から“好き”って言われるなんて思ってもみなかった だから、今の僕は世界一の幸せ者だ」





幼なじみに恋する男の子の曲





遙斗の奏でるベースは切なく





翔琉の叩くドラムは明るく





紗弥の歌い奏でるギターとヴォーカルは恋心を表現していた




部員のみんなが聞き惚れてる中、部員である山宮明日香と高山栞菜は紗弥を睨みながらこう話していた




「転校生のクセしてなんであんなにも周りからちやほやされる訳?山宮さんも嫌でしょ?今までのバンド解散して山宮さんだけ抜いて結成してるなんて」




「うん、嫌だよ、栞菜ちゃんもHR中に笠井くんと抱き合ってたんでしょ、栞菜ちゃん笠井くんのこと好きなんだし、目の前で見っちゃったんだから嫌だったよね?」




(誰かに睨まれてる気がする)




紗弥は、視線を感じその視線の方を向いた




すると、明日香と栞菜は紗弥がこっちを見たのに気づきすぐ目線を逸らした





紗弥は、栞菜達に睨まれていると気づいた瞬間酷い頭痛に襲われた




「ごめん、遙斗ちょっと抜けるね」




「おう!ってどこ行くんだよ!?」




紗弥は、アコースティックギターを片手に音楽室から出ていった